机 美和子:
モロッコと言えば、フランス人好きしそうな物が多々ありそうですよね!はいっ! 確かにあります。
でも私は異国の建造物や見たことのない風景に圧倒されてショッピング所ではなかったように思います。
そんな中、モロッコ滞在が三週間にもなるとさすがにモダンな何かが恋しくなります。Fezに入ったときには遅ればせながら旧市街ばかりに宿泊し行動していた事に気がつき、新市街に普通の生活の場を見に行って見ました。
『モロッコにブランド・ショップが連なるブティック街があったらまた素敵でしょうね!』と期待を膨らませタクシーで走ったり、いろいろと道を歩いて見たけれど、無いようです。思い返して見ればここに来るまでの道中で 国境を越えてスペイン領のセウタという街で近代的なブランドショップを久しぶりに見て嬉しくなり、たった1時間でしたが走り回って洋服を調達したのが懐しいです。そう!私が知っている限りブランド・ショップはモロッコには無いようです。きっとフランス人など西洋人はモロッコにエキゾチックな物を求めてきているからでしょうかなという気がします。ブランドの出番なし、といった所でしょうか。自分は別の意味で 買い物をする余裕がなかったと思います。きっと初めての地で緊張と不安に包まれていたからでしょう。これは帰国後この文を書き始めて気がつきました。
なのでブランド系以外のものについて書きたいと思います。
目はついつい見事な建物の装飾につい行ってしまいますが、これは他のコラムで。。。
そう、目が行くのは色とりどりなバブーシュ!日本のスリッパのような物なのですが、とても革が柔らかく色彩も豊かです。あと大きなかごのバック、石けんや日用品でしょうか!革製品で言うとバックもとても安くて素敵です。
お買いもの最中にフランス人の方がいっぱい買っているので、びっくりした顔をしていると『プロバンスで売るんだよ!』と買付されているらしく誇らしげです。モロッコ雑貨のショップを営まれているのでしょうね!ただ物によっては見た目が良くとも臭いが強烈で日本で使えないこともあり要注意ですね。タネリーという革なめし/染色工場の入口で強烈な匂いにたじろぎ入れませんでした。後で訊いたらなんとロバ君や豚君の排泄物でした。
そして目を外せないのがジュラバです。ジュラバはモロッコ人の正装です。
音楽祭などに行くととっても煌びやかでエレガントです。オーダーで作ってくれるところもあり沢山の生地が並んでいたりもします。女性は肌を見せてはいけない!というムスリムの決め事を守る為でしょうか、たっぷりの生地に身を包みとっても素敵です。私もこういうのが着たかったですが、モロッコの通貨感覚に慣れきってしまった私はとても高く感じ日本に帰国しても着る機会が少ないので一つだけ薄いタイプの物を買いました。これは男女共用でしかも正装にもなるだそうです。早速着ていて起こったハプニングですが、シャウエンという街の高台を歩いていたら いきなり、砂がいっぱい混じった突風です。目の中にその砂が入り、一ヶ月間くらい目が充血していました。この時、ジュラバを着ていたのですが、着ていなかったらもっと大変な事になっていたでしょう。身をもって体験してしまいましたが、砂漠や乾燥した地帯にはとても便利なジュラバ。。。昔の人はこんな事も想定して作られたのですね!実は帰国後モロッコ関連のパーテイなどでこういった民族衣装を着てゆく愉しさがあり、帰国後もモロッコ気分が味わえることが判りました。
机 直人:
値段交渉には国民性が出ます。アラブ圏でもあるせいかモロッコには根っからの商人が多く、市場では立ち止まるとすぐ店員が声を掛けて〈値段交渉〉が始まります。ハードな値段交渉は日本では嫌がられますがモロッコでは反対にこちらが粘り強く巧みなほど店員は敬意をます。逆にあっさり要求を呑んだりすると軽蔑する顔をします。さて交渉のこつは店員の言い値の1/10位から始めて相手が『馬鹿にするな』という顔をしたらこちらも迷わず立ち去ること。そうすれば十中八九店員は追いかけて来ます。
そこで再交渉を始め最初の言い値の1/4辺りで折り合えば上出来で、半分で買わされたら高値掴みと言えます。こういった駆け引きは疲れるので避けたいと思う方は公営の伝統工芸館で買うことをお薦めします。国が敷地を提供し家賃設定も安いせいか、価格が透明で、声を掛けられることも駆け引きもなく、市場の言い値の1/3程度で買えます。大抵空いているので落ち着いて買い物が出来ます。
さて数多ある手工芸品の中で自分が惹かれるのは絨毯・楽器・銀製品の3つです。
アラブ世界によくあることですがモロッコにも各民族の絨毯が有ります。アラブ系の絨毯は花柄模様やアラビア文字を線対称に配し洗練されたデザインが魅力。一方ベルベル系の絨毯は模様が部族ごとに異なり、総じて単色にミステリアスな絵文字を連想させる素朴な味わいが魅力。
モロッコの音楽の豊かさ(アラブ、ベルベル、サハラ以南)を反映して楽器も多彩でエキゾチックです。銀製品は歴史的にモロッコに定住したユダヤ人が金銀の加工に勤しんだこともあり精緻な手造りが見事で見ているとどんどん引き込まれていきます。